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「エッセンシャル思考」の書評と感想【8割の仕事は無意味?】

 

おススメされたけど、買うか迷う。買わずに内容だけを把握したい。。

シリーズ累計20万部のベストセラー
「エッセンシャル思考」

もし購入を迷っている人がいるならば、
間違いなく買いな一冊

3冊のビジネス書を読むなら、この一冊を3回読むほうが重要です!

著者はアメリカ人の経営コンサルタント
「グレッグ・マキューン」氏

著者はこんな人

・コンサルタント、ベストセラー作家
・有名企業へアドバイス
 (アップル、Google、フェイスブック)
・ 「ヤング・グローバル・リーダーズ」選出( 世界経済フォーラム 、2012年 )

経歴だけ見ても、すごい人ですが彼はまだ40代前半。出版時には30代半ばだったということで、とてつもない優秀な人だということだけ、分かりますね。。

1.「エッセンシャル思考」を一言で

「より少なく しかしより良く」

本書を一言でまとめると、この一言に尽きます。
補足すると、エネルギー(時間や集中力)をむやみに分散させず、必要なところに一点集中させる。これが本書の結論です。

これは能力がない人でも、超一流な優秀な人に勝つ「最後の可能性」でもあります。

超一流な人って勝ちたくても勝てないですよね。ただ勝てなくても、あなたの持つ資源(時間・集中力・お金)を集中させれば、超一流な人の一部分に勝てる可能性があります。

営業マン目線で補足

例えばあなたの会社にいる超優秀な上司や営業マン。その人より上に行こうと思ったら、なかなか難しいですよね。

そんな中で「Excelが得意だから、社内で一番Excelが使えるようになろう」と仕事後の時間や、VBAのスクールに入って能力を高めてみたらどうでしょうか?

総合力では勝てないかもしれませんが、その一点では超一流の先輩を超え、社内では不可欠な存在になれるはずです。

Excelはあくまで例なのですが、ピンポイントでNo1になると重宝されますよ!

それだけ 「より少なく しかしより良く」 というのは、非常に重要であり本書の本質になるのです。

2.「エッセンシャル思考」をふかぼり 感想・レビュー

2-1.エッセンシャル思考を知る為に、非エッセンシャル思考を知る

エッセンシャル思考を理解するためには、真逆の非エッセンシャル思考を知ることが理解の近道になります。

例えば「顧客から頼まれた仕事」や「上司から頼まれた仕事」は絶対にやらなければいけない仕事。このように考えている人が、非エッセンシャル思考典型例です。

声の大きい人の意見を、脊髄反射レベルですぐに「はい、やります!」と答えてしまう。

あ、わたしのことだ。。

私もサラリーマンなので非常によくわかりますが、思い当たる節があれば要注意。

いまのは具体例ですが、簡潔に表にします。

 非エッセンシャル思考エッセンシャル思考
考え方どれも大事だどれに全力を注ぐか
行動反射的にやると答える大事なこと以外は断る
結果なにもかも中途半端質の高い仕事が可能

あなたはどちらになりたいですか?と言われたらほぼ全員が「エッセンシャル思考!」と声を揃えるはず。

しかしながら同時に「サラリーマンには無理だろ」という声も聞こえてきそうなので、サラリーマンでも実現可能なレベルまで落とし込んでいきたいと思います。

2-2.「見極めれる技術」を磨く

1つ目は「やるかどうか」見極める技術です。

著者は3つのポイントを挙げていますので、それぞれ解説します。

見極める技術のポイント

  1. 考える時間の確保
  2. 情報のフィルタリングを行う
  3. 重要度が90点以上のものを選別

「1.考える時間の確保 」

1つ目は考える時間の確保です。

時間を確保する理由として
・成果に貢献するか
・本当に受けるべき仕事かどうか


この2つを分析する時間にあてます。

ここで重要な予備知識を一つ
「パレートの法則」をご存知でしょうか?

イタリアの経済学者パレートが提唱している「20:80の法則」と言われることも多いこの法則。

今回のエッセンシャル思考で置き換えてみると、業務時間全体の20%の時間で、80%の成果を上げていると捉えることが可能です。

この20%を見極めるために、「考える時間を確保する」というのが一つの答えになります。

「2.情報のフィルタリングを行う」

2つ目は情報をフィルターにかけること。

SNS時代の現代において、電話やメールなど24時間情報が舞い込み、その量も膨大になっていますよね。

「仕事を片付けて帰ったはずなのに、出社したら依頼メールがきている。。」こんな相手の都合も考えない依頼が日常茶飯事なはず。

本書ではこのフィルタリングについて「ノイズの中でシグナルを探す」と表現しています。

余分なノイズ(雑務)の中からシグナル(成果に結びつく仕事)を探すということになります。

繰り返しになりますが「声の大きい人の依頼を受ける」に脊髄反射してはいけません。

「本当に必要かどうか」「実際に語られていない部分まで耳を傾ける」ことが重要となります。

「3.重要度が90点以上のものを選別」

「重要かどうか」の選別基準は100点中90点以上を付けることができる重要タスクか?
著者は重要度の判断について、このように述べています。

70点以上ではありません。90点以上です。
そのぐらいやることは厳選すべき。著者はそう書いています。

とはいえサラリーマンには難しいですよね。知っています。私もサラリーマンですから。。

営業マン目線で補足

「90%以下の仕事はすべて断るのか?」と言われると、サラリーマン的にはなかなかつらい部分があります。と言うよりよほど立場が高くない限り無理でしょう。

個人的には「90点以上かどうか」というマインドは持ちつつ、70点~100点あたりの仕事を積極的にこなすことから始めていくのがベターです。

この意識を持つだけでも、いまより格段に仕事の質が上がりますよ。

2-3.「捨てる技術 」を磨く

「うまく捨てる技術があれば、同僚や上司や顧客の反感を買うどころか、むしろ賞賛されるようになるはずだ」(本書抜粋)

「捨てる技術」とは仕事を「拒否」することや、「キャンセル」することを意味しています。

「捨てる技術」に置いて最重要なことが意外にも「目標」を設定すること。しかもただ単に目標を設定するのではなく「完全、明確」に設定することを上げています。

その理由ですが、「完全に明確」な目標を持つことにより、やるべきことの本質が浮かび上がる為です。

営業マン目線で補足

例えばノルマに追われる営業マン。よくある光景です。

Aくんは漠然と顧客にアタック。
Bくんは「完全に明確な目標」を持つ営業マン。

漠然とアタックするAくんを尻目にBくんは「3月末までに」「C社に対して」「新商品Dを提案し」「300万円の受注を確保する」という目標が、C社を含めた取引先全社に対し、設定がされています。

目標が明確になっているBくんは、C社への「アポ取り」「提案資料作成」「書類作成」など具体的な準備事項がリストアップされてます。

タスクが具体化している中で上司から「この仕事やってくれないか?」と頼まれた場合、「ノルマの達成を左右するA社の提案資料作成の為、時間を確保しなきゃいけないのです」と上司にストレートに回答することができるはずです。

結果として、C社への提案も上手くいき、上司からの依頼も回避できた、という結果が得られます。

Aくんはどうでしょう。恐らく上司へ納得できる答えを返せずむやみに仕事を増やすことになるはずです。

2-4.「仕組化の技術 」を磨く

「努力せず、自動的にエッセンシャル思考を実現する

本書では「しくみ化の技術」について、このように解説されています。

これは 「いったんやるべきことを決めたら、それを無意識に実行できるようにしておく」 ことで、限りある資源(集中力)を節約するというもの。

有名な話として、スティーブ・ジョブスやマーク・ザッカーバーグが毎日似たような服(ほぼ同じ服)を着ている点が挙げられます。

営業マン目線で補足

サラリーマンにおいても実践可能です。

3パターンほどスーツ・ワイシャツ・ネクタイ・靴を決め「毎日順番に着ていく」なんてこともできます。

また「毎朝出社したらやることリスト」や「毎月月末にやることリスト」を作成することにより、思考停止の状態でこなしていくことが可能です。

ここで重要なことは「無意識に実行すべきこと」について時間を割いて徹底的に考えることです。

「エッセンシャル」ではない仕事を、リストに組み入れないことが重要です。重要なことだけをしくみ化(リスト化)しその質を上げていくことで、無意識に仕事の質を向上させることが可能となります。

3.「エッセンシャル思考」の世間の評判は?

私の意見だけだと説得力がないので、客観的な意見も掲載します。

特に経営者やフリーランスの方に「エッセンシャル思考」は読まれています。

エッセンシャル思考が実現できているから「独立できる」「経営者になれる」そう考えても面白いかもです。

4.まとめ「エッセンシャル思考」

いかがでしたでしょうか。
では本書のまとめです。

本書のまとめ

✔ 結論は「より少なく しかしより良く」
✔ 1点に資源を集中することが重要
✔ 「見極める技術」「捨てる技術」「仕組化の技術」を高める

繰り返し読み、超一流の人に迫っていきましょう!

 

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