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「嫌われる勇気」の書評と感想【200万部突破のベストセラー】

おススメされたけど、買うか迷う。買う前に少し内容を知りたい

ビジネス書としては異例の200万部突破

自己啓発の父と呼ばれる「アドラー心理学」についての書籍になります。そしてなにより「嫌われる勇気」というタイトルの魅力。私も読みましたが、常に本棚に置いておきたい一冊です。

あの辛口で有名な「堀江貴文」氏も、発売以降頻繁に紹介しています!

これって結構珍しいですよね。

著者は岸見一郎氏(原案担当)と古賀史健氏(執筆)の共著

原案担当の「岸見一郎」氏

基本情報

発 売:2013年12月
出版社:ダイヤモンド社
定 価:1,650円

では、本題に入ってまいりましょう!

1.「嫌われる勇気」を一言で

「我々の悩みはすべて人間関係からくる」「そこから抜け出すためには承認欲求を捨てろ」

本書の本質はこの1点です。

「他者に認めてもらいたい」「褒めてもらいたい」

そんな気持ちは捨ててしまえ!という本になっています。

ブロガーである私としては「この記事役に立ったよ!」「まとめてくれてありがとう!」と認めて欲しいところですが、本書ではこれらすべての承認欲求を否定しています。

逆に人間関係が悪くなるのではないか?
嫌われることにメリットなんかないのではないか?

様々な意見が聞こえてきそうですので、これについてふかぼっていきます

2.「嫌われる勇気」をふかぼり 感想・レビュー

2-1.原因論の否定、すべては目的論

早速難しい見出しとなってしまいましたが、アドラーは「目的があるから行動している」という「目的論」を主張している点が1点目のポイントです。

多くの人は逆に原因があり故に結果があると思っています(原因論)

アドラーはこれを完全に否定します。

例えば、

お金ない
なんでしっかり確認しなかったんだ!このミスはお前のせいだぞ!

こんなケースありますよね

「ミス(原因)をしたから上司に怒られた(結果)」

多くの人は、原因があったからこういう結果になっている。と捉えます。

しかしアドラー心理学では

「上司が怒りたい理由がある」から怒っているという風に考えます。

これって思い当たる節ないですか?同じミスをしても、ものすごい剣幕で起こる人もいれば、まったく怒らず優しく指摘する人がいるじゃないですか。

この例だと、上司は自分の力を誇示したい。上下関係をはっきり示したいが為に、怒るという目的に至っています。

ここで重要なことは「原因」とか「過去に縛られるな」ということ。

「両親が離婚しているから、幸せな結婚生活がイメージできない」という人っていますよね?

これって事実かもしれませんが、アドラー心理学としては「両親」を言い訳にしていると考えます。

「幸せな結婚生活を送りたい」そう願うのであれば、その目的に向かっていまから改善していけばよいのです。

この目的論の考え方はなかなか衝撃的。幸せになれるかどうかは「自分次第」ということに気づかされます。

アラサー営業マン的補足

営業マン目線で補足すると、経営者ってこの目的論目線の人が多いです。
いまこの瞬間を大事にしろ!という人が多いですよね。これは目的に向かっていまから改善していく、目的論の思考そのものです。

2-2.課題の分離

続いて「課題の分離」
これは本当に大事です。

「課題の分離」というのは、自分がコントロールできることとできないことに課題を分けるということ。

課題を分けた上で、自分がコントロールできる課題の解決だけに集中するというものです。

本書ではこれを素晴らしい例えで表現しています。

馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない

ここでの課題は、馬に水を飲ませること。

コントロールできる課題は
「馬を水辺に連れていくこと」
コントロールできない課題は
「馬に水を飲ませること」

「課題の分離」とは、コントロールできること(自分の課題)に注力し、コントロールできないこと(他人の課題)は「気にするな」ということになります。

私も「他人の課題」についてくよくよ考えていた節があるので、反省です。

アラサー営業マン的補足

納得いく評価をしてくれない上司っていませんか?この場合あなたに良い評価を付けるかは「上司の課題」の為気にしてもしかたありません。実績を上げるか、他の場所に異動できるように頑張ることが、あくまでも「自分の課題」になります。場合によっては職場から去るという選択肢にもなるわけです。

少なくとも上司を変えようとするのはNGです。

2-3.承認欲求を捨てろ

多くのレビュアーが取り上げる箇所です。

他者に承認してもらいたいという欲求。つまり褒めて欲しい、評価してほしいという欲求は捨てろという衝撃的内容。

理由は、評価されることがゴールになっているという問題。

具体例を挙げましょう。

あなたは大学を卒業し、安定的な会社で働いていませんか?「No」という人もいるかもですが、多くの人は「Yes」だと思います。

この大学→安定的な生活って小さいときから親にそういう指導を受けて選択していませんか?
もっというと、親や学校の期待に応えるために頑張ってきていませんか?

本書ではこのような人を「他人の課題をゴールにしている」と表現しています。

前述したとおり「他人の課題」は気にしないのがアドラー心理学。「他人の課題」に応えようとしていることで、自分本来のやりたいことが押し殺されていないか?

いったい「自分の課題」とはなにか?

とても考えさせられます。

アラサー営業マン的補足

承認欲求を持つことは仕方のないこと。小さいときから、頑張れば褒めてもらえる。認めてもらえる。そうやって育った人がほとんど。このような人が増えていくことは、企業経営者としては望ましい状態。扱いやすいですから。会社との付き合い方も考えさせられます。

3.「嫌われる勇気」の世間の評判は?

冒頭で紹介した「堀江貴文氏」をはじめ、多くの識者が本書を読んでいます。

4.まとめ「嫌われる勇気」

今回は200万部突破のベストセラー
「嫌われる勇気」の感想をまとめました。

本日のまとめ

・原因論ではなく目的論で考える
・課題を分離し、コントロールできる課題に集中する
・承認欲求は捨て、自分の課題を生きろ!

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